OSAKA I.N.G SPECIAL MEETING 2019.4.17

OSK青年部会「Osaka I.N.G」のご紹介 メンバーが語る、
OSK青年部会「Osaka I.N.G」の活動と未来。

OSK青年部会「Osaka I.N.G」(以下、青年部会)は、大阪室内装飾事業協同組合(以下、OSK)の中で若手と呼ばれる20代から50代前半のメンバーが集い、組合本体と連携しながらも独立した会として活動をしています。発足10年を迎え、会のこれまでとこれからについてなど様々な質問を通して、青年部会について考える座談会を開催しました。

会話から見えてくる「青年部会とは」「活動内容」「青年部会世代の課題」「会が目指す姿」が、入会をご検討されている皆さまの参考になればと思います。青年部会は、室内装飾業界で働く仲間の参加をいつでもお待ちしています。

  • 長渡 和久 長渡 和久
    ファシリテーター 長渡 和久

    大阪室内装飾事業協同組合 青年部 理事
    株式会社キンソウグループホールディングス
    株式会社近畿総合装飾
    株式会社コンパス 代表取締役

  • 小坂田 知尚 小坂田 知尚
    小坂田 知尚

    株式会社デイエイ・オーサカ
    代表取締役社長

  • 村田 雄作 村田 雄作
    村田 雄作

    株式会社松屋
    代表取締役社長

  • 澤口 貴一 澤口 貴一
    澤口 貴一

    株式会社エス・ビルド
    代表取締役

  • 高橋 保明 高橋 保明
    高橋 保明

    株式会社ティ・デコレーション
    代表取締役

まずは、青年部会発足の経緯を教えてください。

長渡10年前当時、OSKに若い人が少ないことに業界全体の停滞につながると危惧した僕らの先輩方が、若手が入会しやすいように組合の中に組合本体とは別に若い人同士で活動ができる会を立ち上げたのが始まりでした。その時、声を掛けられたメンバーの一人が私です。

小坂田内装の会社は同じ業界にいながら会社同士では横のつながりがあまりないので、つながりができる場を作ってコミュニティを広げていきたいとの思いがあったので、青年部会ができてよかったです。若手にとってOSKの敷居が下がったというか、参加しやすくなりましたよね。

村田そうそう。青年部ができたので若手が参加しやすくなった。業界内での横のつながりができ、業界のこれからについて考えるきっかけにもなったと思います。

高橋僕は村田さんたちから「同年代の若い人が参加してるよ」と声をかけてもらったのが入会のきっかけでしたね。正直いうとはじめは入会を迷ったけど、入ってみると勉強になることが多いので、会員になって本当よかったです。

澤口僕も入会のきっかけは勧誘でした。会社のFAXに青年部会の案内が届き、よくわからないまま行ってみたらめちゃ楽しくて、そのまま会員になりました。

長渡高橋くんや澤口くんのように僕たちが声をかけることで入会してくれた人もいます。まだまだ多くの人に参加してほしいので、この座談会記事が新規加入のきっかけになることも期待しています(笑)。

では、青年部会ではどんな活動をしているのですか。

村田設立当時からは紆余曲折あり、今は「勉強会」、「研修旅行」、「ボランティア」を3本柱に活動しています。

長渡発足当初はメンバー同士が知り合うことを目的としていたから、飲み会や旅行といった交流が活動の中心だったんです。そうしているうちに、若手の集まりなので、実りあることをしたい、勉強になることや成長につながることをできたらとの声が上がるようになり、勉強会、研修旅行へと発展していったのが紆余曲折の中味です。

3つの活動の内容をひとつずつお聞かせください。まずは勉強会から。

村田勉強会は2ヵ月毎に定例会で実施しており、メンバーが持ち回りで発表者となり、自社紹介と目下の課題や問題点を発表するスタイルで行っています。オーディエンスである参加者は、自社の事業活動や経営の参考にしたり、課題や問題について各自の体験などから提案するなど、発表者にも聞く側にも学びの多い勉強会になっていると思います。

小坂田すごく勉強になっていますよ。同じ業界にあっても会社によって仕事内容や経営方針は異なるので、他社および他者の取り組みや考え方などを実際に聞かせてもらえると、自社に置き換えて参考にできるなど、刺激になっています。

長渡勉強会の後は、飲食しながらの懇親会をするのですが、くだけた場になっても発表者の悩みについて熱く助言する人や厳しい意見を投げかける人など、親身に向き合う熱いシーンがよく繰り広げられています。みんなで良くなっていこうとの気持ちの表れなので、同業者ならでは厚い友情というか、いい光景だなと思っています。

高橋そういうのも青年部会のいいとろですよね。

続いて、研修旅行についてお聞かせください。

村田研修旅行は年1回実施していて、最近は勉強会も兼ねた内容になっています。例えば昨年は、長野県にある同業の会社を見学させてもらいました。そこを選んだのは、内装仕上げ職人などを育成する訓練学校も運営している、全国でも希有な取り組みをしている会社で、業界の注目を集めていることからでした。内装業界もご多分に漏れず職人不足が顕著になってきていますから、社員として給与を支払っている人材に、学ぶ環境を提供する仕組みを整えている、興味深い取り組みに参加者全員感銘を受けていました。

小坂田昨年の研修会で訪れた会社を見学でき、話を聞けたのは本当によかったです。個人では見学申し込みがしにくい会社や施設でも、青年部会として団体申請すると喜んで受け入れてもらえたり、丁寧に説明してもらえるので、うちの研修旅行は価値あると思います。

長渡業界内で注目されている会社を訪問する企画は、こんな風に青年部会みんなに喜ばれるので、今年も先進的な取り組みをしている同業の会社さんを見学する、勉強を兼ねた研修旅行を予定しています。

3つめ、ボランティアではどんな活動をしているのですか?

村田ボランティアは、組合の社会貢献活動として青年部会が主体となり、壁紙クロスの張り替えなどを8年前からし始め、最初に出向いたのは老人ホームでした。ここ数年は児童養護施設に出向き、活動しています。

長渡その児童養護施設へは3、4年続けて訪れたのち、組合員の会社がボランティアを引き継ぎ、現在も続けています。

児童養護施設でボランティア活動を行いました。

村田昨年は、ボランティアの内容について、単にクロスの張り替えだけでよいのか見直すことから取り組みました。様々な意見が出た中から、児童養護施設の子どもたちと一日ふれあうことをテーマに実施。まず、クロスの張り替え作業を子どもたちに手伝ってもらうことから一日をスタート。昼食はバーベキューをし、青年部のみんなでこどもたちをもてなしました。食後にはサッカーをゲーム形式で。子どもたちは相当楽しかったようで、いつまでもサッカーをしたがっていましたが、ぼくらおじさんの体力がついていかなくて(笑)、きりのよいところで終了にさせてもらいました。

長渡児童養護施設への訪問は、内装という仕事を子どもたちに知ってもらいたいとの思いもあってのことなんです。この仕事を知らない子どもが多いので、早い時期に職人と接して、関心をもってもらえたなら、ひいては将来、職人を目指してくれるかもしれないとの甘い期待も持ちつつ。

高橋実際そうなったらうれしいですね。

青年部会世代が抱えている課題とは、どんなことでしょう?

小坂田僕たち世代のいちばんの問題は、事業承継ですね。私自身2代目で、8年前に父から引き継ぎました。

長渡もう8年!

小坂田はいそうなんですが、なかなか大変です。というのは、社内のことに関していまだに父が前に出ることがあり、私の方針を打ち立てられないでいて。この問題は、私と同様の境遇にある方みなさん共通のようです。なので、青年部会にいる承継者の話しを聞いて、自身の対策に役立てています。

村田僕は、親戚の事業を承継したケースなんですが、もともとのマネージャーとしての立ち位置はそのままに、経営のポジションがプラスになったので、シンプルに大変です。小坂田さん同様に苦心しています。

長渡事業承継はどの業界でも難しいことであり、渡す側の課題についてはよく取り上げられています。一方、受け継ぐ側にも様々な悩みがあるにもかかわらず、置き去りにされている感があるので、もっとクローズアップされるといいと思う。その点、青年部会では似た境遇にあるメンバーが多いので話題に上りやすい。ひとりで悩みを抱えるのではなく、会に来て話すことで、即解決とはならなくても、気持ちがラクになるものです。村田さんもそうでしたね。

村田そうですね。青年部会では抱えていることを話すことができ、また自分だけではなく他のメンバーも同じような悩みを抱えていることを知り、相談できる仲間がいるというだけで気持ちが軽くなりました。

長渡業界のもうひとつの問題が、職人不足です。職人集団である高橋さんの会社は、この点いかがですか?

高橋弊社は求人募集を出すとすぐに若い人が集まるので、人が不足している実感はないです。現在11名の職人がおり、平均年齢は30歳を下回り、女性もいます。

長渡それはいいね!若い人が集まる理由は何でしょうか?

高橋うーん、よく分からないですが…。求人を出す際、この仕事に関心がある人の目止まるよう、とにかく分かりやすく詳細まで書くようにはしています。

澤口求人すると僕のところも人は来ますよ。問題は、定着するかどうかなんですよね。ところで、高橋さんの会社での技術指導者は社長である高橋さん自身ですか?

高橋はい、僕です。社内に上級者が新人を教える仕組みを構築できていなくて。

長渡指導者を育成することもこれからの課題だよね。人材確保と指導者育成、どちたも僕ら世代が考え、解決策を見出し、実践していかなくては。昨年、研修旅行で見学した会社さんの取り組みなどをも参考に会のみんなで考えていきましょう。

高橋そうですね。

最後に、青年部会が今後目指す方向性についてお聞かせください。

小坂田青年部会に入ってよかったことやメリットを、会として今後より伸ばしていくのがいいんじゃないかな。それと、若いうちにつながっておくことが大事だと思う。苦しい時、もがいている時につながり、仲間になり、長い年月をかけて関係を築いていくと、すごくいい間柄になれますから。そういうつながりを一人でも多く増やしていけば、業界自体がより盛り上がっていくと思います。だから青年部会は、つながりを育む存在であってほしい。この青年部会を外から見ると、名のある会社の2代目が集まっているんだろうと思われがちですが、そんなことは全くないです。いろんな人が自由に集まってコミュニティを作っている気軽に参加できる場所です。

澤口その通りで、私は事業を立ち上げた本人なので2代目ではないですが、青年部会に気軽に参加しています。元々、OSKに入会したのは防炎等のラベルを発行してもらうことが目的だったので交流とかは期待していませんでしたが、青年部会に誘ってもらい、参加することで同業の方々とのつながりができて本当によかったです。また最近は、僕たち青年部会の提案が理事会に取り上げられ、考えてもらえることが増えてきたこともあり、組合全体のムードがよくなっていますよね。

村田澤口さんが言うように、理事会との活発な連携によりOSK全体の雰囲気が快活で、いい感じになっていると思います。今後は、青年部会で考え発信することが業界を変えていくような推進力になっていくといいですね。

澤口そうですね。

高橋僕は会に入ってまだ日が浅いので、今後の方向性については皆さんにお任せするとして。それとは別に、この会は同業者とのつながりがしっかりできるのがいいです。つながりは一人でも多い方が、仕事にも個人的にも幅ができますから、一人でも多く会員になってほしいです。

小坂田青年部会に参加して同業者と出会い、仲良くなるだけでも、参加してよかったと思っています。

長渡大事なのは、内装業界で働く誰もが、それぞれに抱えている問題や課題を、青年部会にくると気軽に話せ、どうしたらよいかを共に考える場所であり続けることかなと思っています。そして、自分が当たり前だと思っていたことが、こういう見方もあるならやり方を変えてみるかと気づくなど、新たな発見ができる場所でありたい。青年部会にまだ入っていない人が、殻を破ってここに来て、少しでもネットワークを広げたり、自身の状況や置かれている立場を客観的に捉えられるようになる場所として、大いに活用してもらえたら、それでいいんです。

高橋僕自身、会の人の話を聞いて考え方が変わリ、仕事をしやすくなったことがありました。

長渡青年部会ですから、たぶんみんな成長したい、変わりたい気持ちがあるんじゃないかな。そのためにこの会に参加しているんだと思います。青年部会には2代目、自分で事業を立ち上げた人、職人集団、いろんな人がいます。若い人がつながることで業界全体がもっと明るくなったらいい、というイメージを持っています。一緒に業界を良くしていきましょう。

澤口とにかく楽しい会です!まずは見学にいらしてください。

ありがとうございました。
数年後、再び集まっていただきお話をお聞きするのが楽しみです。
( 座談会実施日:2019.4.17 )

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